・ 大分県、河合牧場、搾乳牛50頭
・ 粗飼料も一緒にいれるだけの自動給餌器を備え、5種類の添加剤も5g単位で添加できる。
・ 牛と牛の境界板は掃除しやすいように上がるようになっている。
・ 1台100万円のキャリロボという搾乳機を備え、牛舎内で洗えるようになっており、ボタンを押すと移動はかってにしてくれる。搾乳は50頭全部で60分ほど。
全部で1500万円かかるが、搾乳と餌やりにかかるのは一日2時間ずつぐらいなので 元はとれている。
・ 堆肥に関して、生糞と堆肥を7:3で混ぜて1t300円で引き取ってもらっている。
リラックス酪農
・ 省力化できるところは試みる。
・ 最新設備を考えて取り入れる。(費用対効果も計算)
・ 何事でも自分で考えてやる。(疑問があれば相談
あげられた疑問点
・機械だと濃厚飼料ばっかりを食べてしまうはないか?
コミュニケーション実習。「聞く」、「質問する」
開業 山本浩通
獣医が人に対して技術を伝えようとしても動かない。
→技術や情報を伝える時に、コミュニケーション技術があるかないかで伝わり方が違ってくる。
そのコミュニケーション技術の中で、まず基本になるのが「聞く」と「質問する」です。
以下の5つのシチュエーションで実際に会話をしてみる。
まず二人組みになりA(聞き手)という人と、B(話し手)という人を決める。
@聞き手は、「相手の話は、聞きたくない」という気持ちや動作で、対応してもらう。
→話しにくいという意見が多数。
A聞き手は話し手が気持ちよく話せるように、いかににすれば、いいのか考えながら
たとえば、うなずきやオウム返しなどしながら話し手の話を聞きだす。
(日常生活をイメージして相手が話しやすい状況を作る。)
→@のときより話が進んだ。
聞き方の要点は、
相手が気持ちよく話せているのか。
相手の話を聞こう、もっと相手に話してもらう、すごく興味があるという気持ち
ポジション、姿勢、目線、目、うなづき、おうむがえし、
途中で口を挟まなで最後まで聞く、腕や足を組まない、手を止める、
二人組みを入れ替えて‥
B相手の話を深くする質問をなげかける。
CAがおおげさに聞く。
AはBのプラスになるようなことを言う。(アドバイス)
三人組になって
DA,B,CになりAがBに話をする。Cは観察をする。
質問をするということがその人に対する敬意を表し、イメージをどうもつかその話をどう応用するかということが重要。
・万歩計は尾根部、十字部につけて発情回数、発情時間をデータに入れて送信するものだったがこれらの位置では抜け毛があるのでだめだった。
・前足(外側)の方がうまく出るのが分かった。
・22〜23時間で200回以上マウントされた牛もいた。
・万歩計の方が発情前2時間ぐらい前から発情兆候が出てくる。
・3産以上で発情中の休止が出てくる。
・ 1時間に和牛→100歩 つなぎ→40歩
・ 非発情期と比べると発情期は歩数が10倍以上になることもある。
・ 発情後平均7時間ぐらいで歩数がピークになる。
・誤報は台風やサイレージ、削蹄などによる。
・3ヶ月をめどにつけっぱなしにしておく。
・知覧と川辺でとりいれられている。
・リチウム電池は7年ぐらいもつ。電池の残量もメールで送られる。
データは48時間保存され、放牧でも150m以内に入れば受信できる。
分娩後30日からつけて、2日に一回受信できれば良い。
・1時間の歩数は農家によっても違うがフリーストールで1.5倍、つなぎでは1.3倍になる。
・分娩前につけてみれば4hぐらい前からおとなしくなり、分娩後急に上がる。
・常に前の15日間の歩数の平均と比べて1.5倍になれば発情とする。
問題点
観察しなくなり歩数計にたよってしまうので、データの信頼性が問題。
質問に対する答え
・周波数の妨害はされない。
・IDnumberがあるので別の農家にデータがいくことはない。
・100頭だと100万円弱かかる。発信機、受信機、コンピューター込みで定価300万円だが、補助金で100万円になる。
農家における1回当たりの観察時間 10分間が60%(タバコ1本分)
発情発見の方法 1.発情の観察
2.試乗牛;ティーザーブル
3.チンボール
4.雌牛への検知器−テールペイント
発情発見の効率に影響する要因
牛舎環境;舎飼と放牧、発情牛から逃れるための充分なスペースが必要。
発情持続時間 未経産牛 経産
11.3±6.9 13.9±6.1 7.3 7.8
ホルスタイン ジャージー ホルスタイン ジャージー
乗賀回数 18.8 30.4 7.2 9.6
未経産と経産では別の動物と考えるべき。
・発情発見率が分娩間隔(空胎日数)に大変大きな影響を与える。 発情行動とP濃度との相関性 スタンディングでは2.4%だけがP値が高いままであった。 発情を示さない牛 1.卵巣の欠如 2.小型で活性のない卵巣;卵巣静止、鈍性発情 3.黄体の存在 黄体遺残 4.卵巣嚢腫 内村牧場の事例 未経産牛舎にはなかなか行かないので発情発見を行える手段が欲しい。以下のようなプロトコールでCIDR synch、Ovsynchを行った。 共に次月の第二土曜日に妊鑑を行う。 今後GnRHをエストロジェンに代えて実験を行う予定。 |
・ビムロンとは?
サイトカインの一種である天然型ヒトインターフェロン−?を散剤化し、低容量で産業動物に応用した、世界初の経口投与剤。
天然型ヒトインターフェロン−を低容量で経口投与すると、進入した病原体に対する貪食細胞であるマクロファージの活性が増強する。
その結果、牛のロタウイルス感染症による下痢に対する試験では、下痢便中からロタウイルスが速やかに消失し、軽度下痢の発症日数の短縮、症状の改善、増体量の低減の改善に効果が認められた。
・特徴
1.全身的なマクロファージ活性を高める。
2.微量の投与で有効。
3.副作用は認められない。
4.休薬期間がない。
5.中和抗体の産生がない。
6.耐性菌の発生原因にならない。
7.投与しやすい散在。
8.室温保存ができる。
・作用機序
口腔・咽頭部に存在する免疫細胞のレセプターに結合することによりマクロファージ活性が増強され、免疫系の賦活化によりロタウイルスの早期消失を引き起こす。あくまでも口腔・咽頭から吸収されるのであって、消化管に入ってしまったものは消化・分解されて効果を発揮しない。ただそれを逆にみると体内に残留することがないので安全であると言える。
・質疑応答
@ Q. IFN投与によりワクチン併用の際に顕著な抗体価の上昇は認められるのか?
そうであるのならば二回打ちのワクチンを一回打ちで済ますことも可能になるのでは?
A Q. 人型インターフェロンは他動物にも使用可能なのか?
A. 種間でのスペクトルの違いはあるがヒトのものは他種と正合性がある。
B Q. 投与部位は?
A. 経口で投与することが重要。胃に直接入ると効かない。この物質は本来鼻汁から発見されたので水に溶かしスプレーで与えるのがよい。
C Q. 水に溶かしておくのはどうか?
A. 二、三日なら大丈夫。ただ水は極性が強いため立体構造が破壊される可能性がある。腐敗も怖い。大量に溶かして冷凍保存するのがよいかもしれない。一年は使用可。
D Q. 容器に注意が必要では?
A. 蛋白の吸着が起こらないものを選択すべき。
E Q. どのような時期に投与すべきか?
A. 免疫が抑制される時期に投与すべき。(導入、輸送時、季節等)
・商品名「リスポバル」;マンヘミア(パスツレラ)・ヘモリチカ感染症不活化ワクチン
・なぜ今マンヘミア・ヘモリチカ(Mh)対策のワクチンが必要なのか?
ウイルスや他の病原微生物、ストレスが複雑に絡み合って発生する牛呼吸器症候群(BRDC)の中の繊維素性肺炎(パスツレラ症)の主要原因菌であり、近年国内におけるその重要性が報告されつつある。Mhは上部気道の通常細菌叢に存在する常在菌である。この菌のうち血清型1型のものが病原性を持つ。ストレスのない健康な牛では、非病原性の優勢なMh2型とともに鼻腔内に存在する。しかしそこへストレスの発生や環境・飼用管理による要因、呼吸器病関連ウイルスの感染などが起こると、2型と1型のバランスが変わり、有害な1型が優勢になり、急速に肺で増殖し、細菌を殺す役割を担っている白血球に障害を与える強力な毒素(ロイコトキシン:Leukotoxin(LTK))を産生する。白血球は侵入した細菌を殺す目的の毒性酵素をもっており、LTK により白血球が破壊されるとこれが放出されてしまう。この酵素は病原菌だけでなく、生体の肺組織にもダメージを与えるため、子牛の生死に関わるほどの障害を生体自体にも急速に与えてしまい、生存した場合でもその生産性は生涯を通して著しく落ちる。欧米をはじめとする諸外国では、以前からMhに関して盛んに研究されており、本菌に関する報告も非常に多いことから、Mhを重要視していると考えられる反面、日本ではBRDCはパスツレラ・マルトシダ(Pm)によるものであるとゆう意見が多く聞かれる。とゆうのも、本菌が上部気道の常在細菌であるがゆえにサンプリングが困難で、さらにコロニーがPmと異なり不明瞭であるために分離が難しい。いままでに日本における報告が少なかったのもこれらの理由からだと言える。今回山口環境保健センターの富永潔氏によるMhとPmの分離調査(2004)では、肺炎子牛の肺からN=102,N=14それぞれから79%、100%の高率で分離された。Pmだけしか分離されなかったものは、わずか16%であった。またPmには薬剤耐性がほとんど認められないが、Mhについては特にペニシリン系やセフェム系、テトラサイクリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系などに耐性を示す株がかなりの頻度で認められる。治療に関しては主としてクロラムフェニコール系や新しいマクロライド系のチルミコシン、また近年盛んに使用されているニューキノロン系の抗生物質を短期間集中投与することにより治療を行い、早期に病原体を駆逐し、決して慢性化させないことが重要であるが、治療以上に大切なことは“予防”であり、そのためにワクチンを利用するとゆうことはとても優用であると考えられる。
・リスポバルの特長
一回投与で優れた有効性;ロイコトキシンを中和させ白血球破壊を阻止するためにロイコトキシンをトキソイド化したロイコトキソイド、Mhに対する白血球(好中球など)の貪食能を促進するために莢膜多糖体を抗原成分として、さらに免疫増強効果の優れたアジュバンド(アンフィジェン)を含有する。
海外で広く使用され、効果・安全性は既に認められている。
アンフィジェンとは?
オイル含量の少ない(o/w)ため注射局所の刺激が少ない。優れた免疫応答をもたらし、免疫性は長時間持続する。
(効能・効果)
牛のマンヘミア(パスツレラ・ヘモリチカ1型菌による肺炎の予防
(用法・用量)
乾燥ワクチンに添付の溶解溶液を加えて溶解し、1ヶ月齢以上の健康な牛の頚部皮下 に1回2ml注射する。(注)免疫応答の関係から本剤投与後4週間出荷不可
(安全性)
国内安全性試験‐1
38日〜45日齢の子牛(各群3頭)の頚部皮下に常用量または10倍量を投与し、4週間にわたり対照群と比較観察を行った。
国内安全性試験‐2
1〜10ヶ月齢の子牛(69頭)の頚部皮下に常用量を投与して対照群と比較観察を行った。
海外安全性試験
1〜12ヶ月齢の子牛(3239頭)の頚部皮下に常用量を投与して観察を行った。
「結果」通常の用法用量においては、問題とすべき全身性の副作用はないものと判断される。
(有効性)
試験1
体重168〜307kgの牛に対してリスポバル常用量を1回頚部皮下投与し、14日後にマンヘミア・ヘモリチカ(Mh)1型強毒株を胸腔内に人口感染させた後、4日目に剖検して肺病変の程度をプラセボ群と比較した。
「結果」投与群は投与14日後におけるMh 強毒株の人工感染に対して強い抵抗性を示した。
試験2
体重196〜325kgの牛に対してリスポバル常用量を1回頚部皮下投与し、7日後にマンヘミア・ヘモリチカ(Mh )1型強毒株を気管内に人工感染させた後、6日後に剖検して肺病変の程度をプラセボ群と比較した。
「結果」投与群は投与7日後においてもMh強毒株の人工感染に対する抵抗性があることが明らかになった。
(免疫持続性)
試験
体重205kgの牛に対してリスポバル常用量を1回頚部皮下投与し、約4ヶ月後の127日目にマンヘミア・ヘモリチカ(Mh)1型強毒株を気管内に人工感染させた後、6日目に剖検して肺病変の程度をプラセボ群と比較した。
「結果」常用量の投与は少なくとも4ヶ月後においても有効性が持続していることが明らかになった。
(ワクチネーション・プログラム)
・投与対象をして考慮されるべき牛
これからストレス環境下に置かれる牛
離乳前、移動前・移動直後、導入前・導入直後、入牧前・下牧直後、導入時にハイリスクと診断された牛
呼吸器病発生時期・季節前
マンヘミア・ヘモリチカ既発生農場、汚染農場
はじめに:牛生殖器の先天異常は、雌雄を問わず、そのほとんどが出生後の不妊症となる。今回、長期間にわたり本学で、収集された先天異常の種類と頻度並びに他の先天異常との関連について解析した。
材料および方法:1981年から2004年にかけて、2,818例の先天異常子牛が鹿児島大学に収集された。病理解剖学的検査の結果、生殖器に異常が認められた106例(3.8%)を材料とした。これらを形態学的に分類し、併発する他の異常についても検査した。
結果:品種別では黒毛和種94例、ホルスタイン種5例、不明7例となり、性別では雄79例(75%)、雌27例(25%)となった。雄性生殖器では、潜在精巣が69例と最も多く、他に尿道下裂5例、包皮閉鎖1例、仮性半陰陽1例、その他3例がみられた。雌性生殖器ではフリーマーチン10例、ホワイトへッファー6例、腟弁遺残4例、重複子宮4例、その他3例がみられた。
潜在精巣では、両側性が56例で、一側性が13例であった。併発する異常として骨格・筋・関節系異常が29例、中枢神経系異常が26例、循環器系異常が2例、消化器系異常が9例みられた。他の雄性生殖器異常には、骨格・筋・関節系異常が2例、中枢神経系異常が1例、循環器系異常が1例併発していた。
一方、雌性生殖器異常には、骨格・筋・関節系異常が1例、中枢神経系異常が3例、循環器系異常が1例、消化器系異常が5例、泌尿器系異常が2例、眼系異常が1例併発していた。
考察:生殖器の異常のみで牛が淘汰されることは少ないので、今回の結果は生産現場の現状を必ずしも反映していないが、生殖器においても様々な異常の発生していることが明らかとなった。
世界牛病学会は2年毎に開催され、第23回が2004年7月11日から16日までカナダのケベック市で開催された。本学会は牛病に関するあらゆることを対象とする世界最大の組織で、牛病または家畜衛生、食品衛生に携わる獣医師は誰でも自由に参加できる。
わが国からも毎回参加しているが、今回は28名で、うち大学からは9名、共済から11名が参加した。全体では57カ国、1,400名が参加し、基調講演52、口頭発表209、ポスター390題と盛り沢山な内容であった。日本からは口頭4題、ポスター6題が発表された。
2003年5月のカナダのBSE発生時には、迅速で正確な透明性の高い情報が市民に継続的に提供された結果、他の国々がパニックに陥ったのとは対照的に、国民の間から「牛産業を守ろう」との運動が巻き起こり、同年7?8月の牛肉の国内消費は60?70%も上昇し、現在も継続されていることが紹介された。
また著名なRadostits教授の講演は、今後の牛臨床獣医師は、大規模で組織化された動物の健康と生産性の維持を経済ベースで可能とし、消費者の高品質、安全、安心の要求に応え、かつ環境との調和を図ることが、ますます必要とされてくる。そのためには大学教育から動物種別の専門性を採用すべきであると強調された。
その他、多くの分野にわたって、最新の情報や知見が紹介され、大変有意義な学会であった。
学会終了後に駆け足で2大学を視察した。ゲルフでは、鹿児島大学を1964年に卒業されたオンタリオ大学獣医学部の山城茂人教授に学内と附属牧場2カ所を案内してもらい、多くの示唆を得た。コーネル大学獣医学部では、牛臨床部門長である旧知のChuck
Guard教授から学内とともに民間の2牧場を詳細に案内してもらった。とくに3,000頭飼育の乳牛牧場の実態を知り、有益であった。
重複奇形はすべての家畜で報告されているが、その発生は牛で最も多い。
ここでは、1972年から2004年までの32年間に収集された47例について、その発生状況を解析し、奇形のタイプを分類した。
材料は鹿児島県と宮崎県の各地から収集された先天異常子牛3,342例のうち、
重複奇形47例(1.4%)である。これらについて品種と性別、母牛産次数、分娩状況を調査し、臨床的観察を行った後、剖検した。
その結果、品種別では黒毛和種40例、ホルスタイン種6例、F1種1例となり、
黒毛和種が85%を占めた。性別では雄14例、雌23例、不明10例となり、雌が多かった。
母牛については、過去に異常子牛の分娩経験を持つ例はなく、
妊娠中の母牛の状態も数例が食欲不振や起立困難になった程度で著変はなかった。
母牛産次数は1産から4産までが35例と、全体の75%を占め、最高は8産であった。
分娩状況は難産が30例(64%)で、うち12例(26%)に帝王切開術が実施された。
正常分娩は16例(34%)で、うち6例は無形無心体であった。
子牛の生存日数は死産が37例(79%)で、長期生存可能であった背肢体2例、
寄生性二殿体1例、過剰肢1例、重複回腸1例を除いては、頭部二重体の1例が4日間生存したのが最高であった。
背肢体は手術により過剰肢が切除され、その後順調に発育した。
寄生性二殿体のうちの1例は2本の過剰肢が切除された後、長期に生存した。
過剰肢の例は合併症のため20日齢で死亡した。
重複奇形の分類では、
頭部二重体23例、頭胸結合体6例、胸腹結合体4例、寄生性二殿体2例、背肢体2例、殿肢体1例、過剰肢1例、重複回腸1例、無形無心体7例となった。
最も多い頭部二重体を目や耳の数でI型からV型に分類すると、III?V型が21例を占めた。また13例(57%)に口蓋裂が認められた。
重複奇形の原因は、胚の発生段階や器官形成期の異常分裂によるとされているが、
その部位や時期によって、重複の種類と程度が異なる。
本研究では頭部二重体が全体の49%を占め、他のタイプよりずっと多かった。
また、難死産の多発が特徴的であった。
・潜在精巣の機能について
ライディッヒセルは温度の影響を受けない。アンドロジェン分泌はここで行われるので潜在精巣でも雄性ホルモンは高い値となり二次性徴を示す。
(静岡の会社が開発したブタの去勢器具「ボールクラッシャー」の事例)
精巣を包み込み潰す代物であるが、潰した後全身に間質細胞が回り、全身にアンドロジェン分泌細胞ができてしまったため雄性化が進んでしまった症例があった。これでは去勢の意味がない。ブタにおいては去勢と雄の値段は倍も違う。この商品は発売中止となった。
・去勢の時期
牛−5,6ヶ月で引きちぎる。CHSの際に血が止まらない事があるので注意!
馬−明け三歳時に引き抜きで行われる。
・子牛の免疫不全について
○倉田先生の事例
1,2産目、自然離乳後下痢で衰弱死
3産目は初乳だけで後は人工乳にすると育った。
○村山先生の事例
父親;上高福 母の父;平茂
去年:3日目で胎便無し→死亡
今年:同様の症状→死亡
初乳はサラサラ。3日目に人工乳を飲ませたが×
免疫不全で胎便停滞なのでは?
初乳内のミネラル成分(下剤効果)が少なくなっている可能性。
免疫不全の理由 ・初乳を飲まない
・初乳の成分が低い
・万歩計
AI後20日目での歩数上昇は97%の受胎率
40、50日目では50数%
・陰こう
上村先生;エコー診断により判断できる。
倉田先生;ブタの妊娠診断 体表からのエコーによるものでほぼ分かる。
・上村先生
Ovsynch、CIDR 初回AIでの妊娠率50%以上
Day7における黄体不在個体の確認によりその個体をGnRH投与から始めたとしたらもっと成果が挙がるのでは?
PG後の発情は弱い。あまり徴候が認められなくてもAIしたら受胎することが多い。